





INTRODUCTION
入学時、不良品の集まりと呼ばれるだけでなく、自らの行動でクラスポイントを全て失い、
最悪のスタートを切った堀北たちDクラス。
クラスメイト同士の衝突と不可逆な失敗を繰り返しながら、少しずつ成長を重ね、
高度育成高等学校の歴史上、DクラスがAクラスで卒業した例はない、と言われながらも
ついに2年最後の特別試験「学年末特別試験」を経て、Aクラスで3年生を迎えるにいたった。
だが、3年Aクラスのその教室に、最大の立役者である綾小路清隆の姿はなかった。
クラス移籍――。
綾小路清隆は2年間苦楽を共にした堀北たちの下から去り、リーダーを失った元Aクラス、
現3年Cクラスへと移籍したのだ。
堀北クラスの生徒たちは、混乱と混沌の感情に陥っていた。
理解不能の出来事。
だがそこには、たった一つの残酷な事実が確かに存在していた。
堀北たち3年Aクラスは、綾小路清隆に勝利せねば、
Aクラスで卒業できない。
堀北、龍園、綾小路、一之瀬。挫折を乗り越え、覚醒を果たしたリーダーたち。
油断も慢心もない、最後の1年間、競争、衝突、そして勝利と敗北。
Aクラスで卒業できるのはたった1クラス。
その席を得るのはどのクラスなのか。
『ようこそ実力至上主義の教室へ3年生編』